2017年夏のスコットランド里帰り旅行、最後の記事は国立マイニング(採掘)博物館(National Mining Museum Scotland)です。
エジンバラ駅(Edinburgh Waverley)からローカル電車で30分くらいのところに、この博物館はあります。
採掘されてたいのは、黒いダイアモンドと呼ばれていた「石炭=coal」です。昔の採掘場がそのまま残されていて、今は博物館となって解放されています。
入場料は大人9ポンドとちょっと高め。子供は無料でした。
この博物館、何年も前から行きたかったのですが、息子が小さかったのでなかなか行く機会がなくて、やっと今年訪れることができました。
ガイドツアーには参加しよう!
受付で入館料金を支払うと、ガイドツアー(無料)にするかどうか聞かれます。3歳の子供にはちょっと早いかな、ということで、自分たちで見学することにしました。
が、途中でガイドツアーのグループに遭遇。なりゆきでそのままついて行きましたが、ガイドツアーに参加して大正解でした。
というのも、ガイドのおじいさんが実際に昔ここで炭鉱夫として働いていた人で、その当時のエピソードを交えながら説明してくれたからです。
と言っても、スコットランド訛りがすごくて、私には半分も理解できず(笑)。一緒に行ったイギリス人の夫と義父にあとで聞いて色々と理解できたのでした。
寂しい光景
中は結構さびれていましたが、当時の様子が想像できます。
採掘された石炭を選別するのは、女性の仕事だったようです。
エレベーターを上から見たところ。
手前の緑の小屋にはお偉いさんがいて、仕事状況やその日の採掘量を厳しくチェック。
地下に降りていき、トンネルを抜けると石炭の採掘風景を見ることができます。
トンネルを掘る機械は大きかったです。そして、ガイドのおじいさんがスイッチを押すと採掘しているときの音が再現されたのですが、ものすごくうるさかったです。
暗いだけじゃなく、機械の音が尋常じゃない。こんなところで、一日中働いていたなんて… かなり想像を絶する世界でした。
しかも、大人だけじゃなく、子供でも、例えば小さな通路のトンネルとトンネルの間の扉を開け閉めする仕事に携わっていたとか。
朝の5時半に起きて、6時には仕事開始。食べ物はオーツビスケット一枚だけで、夕方の6時までずっと地下にいる。
過酷すぎますよね。
外に出て
天気は悪かったですが(小雨が降っていた)、外の空気を吸うだけでちょっとほっとしました。
採掘された石炭は、その後列車に乗って運ばれていったそうです。
下の写真は、隣接する別の建物内にある、大きなワインディング・エンジン。
ガイドのおじいさんが、子供を椅子に座らせ、その子がレバーを引くと、巨大な機械が動き始め、ワイヤーがグルグルと巻かれていきました。
これは、地下に降りていくためのエレベーターを操縦する機械でした。こういうのが実際に動いているのを見れるのも、ガイドツアーならではですね。
他にも
当時使われていた道具や、服、生活の様子などが展示されている場所もあり、見どころ満載です。
なぜかカナリアが飼われていたのが気になったのですが、これは当時地下に降りていく際に毒ガスを感知するためにカナリアが使われていたとのことでした。
「レディー・ビクトリア」と呼ばれるこのビクトリア時代の炭鉱は、ヨーロッパでもかなり保存状態のよい炭鉱のひとつだということに納得。
所在地は、エジンバラから電車で30分なので、ちょっと変わった観光をしたい人におすすめです!
公式ウェブサイト:National Mining Museum
最寄り駅:Newtongrange駅
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